起業時に税理士をパートナーにつける5大メリットまとめ

いざ起業ということになった場合に、税理士がパートナーにいれば心強いことは間違いありません。しかし、営業を始める前から費用が増えるため、不安に思う方も多いです。起業時に税理士をパートナーにつけるべきか、そのメリットについてお伝えします。






1)税理士が行うことのできる業務とは?

【1】税務代行

企業や個人に代わり、税申告を税務署などに行うことができます。

【2】税務書類の作成

税務に関わる各種書類の作成を企業に代わり行えます。

【3】税務相談

企業に代わって、税務内容に対する質問や相談に回答します。

【4】顧問税理士とは?

顧問税理士の役割は、契約内容に従って、定期的・継続的に税務を中心とした企業経営のサポートを行うことです。税理士が企業経営のパートナーになることによって、経営に深く関わってもらって様々な助言や教育を受けたり、節税対策や資金調達などのサポートを受けられます。

2)税理士をパートナーにすることで得られる5大メリット

【1】メリット1:税務関連業務の時間短縮

税理士がパートナーになってくれることで、税務関連業務を委託することができます。特に起業したばかりの頃は、税務に関する様々な処理が不慣れであるため、必要な書類や情報が不足しがちです。税理士は税務のプロなので、必要なものを整理して教えてくれますし、また必要なら各書類のフォーマットも提供してくれます。税務関連の業務にかかる時間を短縮することで、営業や経営などの重要な仕事に集中できるようになります。

【2】メリット2:節税を意識した経営活動が可能に

税理士は正しく税申告を行うことを助けてくれますが、税務に関して豊富な知識があるからこそ合法的に支払う税金を節約する方法も知っています。特に起業したばかりの頃は、資金繰りに困ることも多く、予期せぬ税金によって経営がショートすることもあり得ます。税理士がパートナーにいることで、税額の予測も正確になり、必要に応じて節税策もどんどん提案してもらえます。また、税務署から確認が来た場合にも対応をお願いできます。

【3】メリット3:経営に関するアドバイスがもらえる

税理士というのは税務の専門家ではありますが、経営に関する数字をよく知っているため、企業経営に関してもアドバイスを受けることができます。特に財務上の問題点などについての助言はしっかり聞いておくと良いでしょう。

税理士の中には、様々な社会経験の中から税理士の業務範囲を超えて、法的問題や人材教育、営業面でも有効な助言を行ってくれる方もいます。起業したばかりの頃は、経営の重要事項を経営者が一人で背負うことも多く、心理的な面でも助かることも多いです。

【4】メリット4:スタッフ教育が受けられる

顧問税理士を依頼すると、税務の相談や報告などと一緒に経営者や会計スタッフ向けの教育を行ってくれる場合もあります。自社の財務諸表などを良く理解できるようになりますし、日々の経理業務からどのように財務諸表や税務書類などに繋がるのかを詳しく知ることができます。

【5】メリット5:社会的な信用が高まる

起業の最初の段階から税理士がパートナーにできる場合には、銀行での融資などの相談もでき、同行してもらえたり、税理士の名前を出すことで社会的にも起業の信用が高まります。企業はどのような取引先や付き合いがあるかも信用を決定する要素になるので、起業したてで信用面が弱いうちは強力な味方だと言えるでしょう。

税理士 相談 風景

3)実際に税理士への依頼するための4ステップ

【1】ステップ1:税理士を探す

まずは税理士を探すところからスタートです。税理士を探す方法は、知人などの伝手を通して紹介してもらうか、仲介サイトなどを通して税理士事務所に連絡を取ってみると良いでしょう。

【2】ステップ2:税理士と会ってみる

候補になる税理士を見つけたら、すぐに契約するのではなくまずは税理士と会ってみて話してみましょう。契約のための条件だけでなく、自分とフィーリングが合うのかどうかも大切なことです。やはり、考え方の合う、また信頼できる税理士であってこそ、様々な場面で相談しやすいのです。

【3】ステップ3:契約を結ぶ

自社に最適だと思える税理士が見つかれば、契約を結びます。この時、スポットでの契約なのか、顧問税理士としての契約なのかを明確にしておきましょう。また、契約内容によってどこまで何をしてくれるかが決まりますので、何となく契約して、本当に依頼したかった業務が契約外とならないように注意してください。

【4】ステップ4:必要に応じて接点を持つ

税理士がパートナーとなってくれたとしても、毎日自分の会社に出社してくれて自動的に仕事をしてくれるのではありません。必要に応じて接点を持ち、調査や書類作成などの仕事を依頼したり、来社してもらって相談事を行うなど、こちら側から働きかけていくことが大切です。

4)税理士さんを選ぶ上でのポイントって?

【1】何をしてくれる税理士なのか

税理士は税務関連のエキスパートであるため、基本的に税務処理はみんなできます。しかし、数ある税理士の中からパートナーを選ぶ以上、何をしてくれるのかは大事です。契約内容でサポート内容が決まることもあれば、税理士個人の能力で決まることもあります。どんなサポートができる税理士なのかをしっかり確認しましょう。

【2】どのような実績を持っているのか

最近の税理士は、単純に税務業務だけでなくいろいろなコンサルティングを行ってくれる所も増えています。しかし、サービスメニューにあるからと言って必ずしも安心できるわけではありません。実績がないと任せられないということではないとしても、依頼したい業務にどのような実績があるのかを確認した方が安心です。

【3】フィーリングは合うか

税理士も仕事であるとはいえ人間ですから、合う合わないは必ずあります。フィーリング合わなかったり、応対などがぶしつけな人だと感じるなら、避けておいた方が無難です。企業の経営や税金への考え方、仕事に対する考え方、プライベートなことに至るまで、フィーリングが合う人の方が先々付き合いやすく、仕事も依頼しやすくなります。

5)税理士との顧問契約の相場・期間と注意点

税理士との顧問契約は、基本的には決算までの1年間となっているのが普通です。決算対応だけを依頼するのであれば、1〜2か月では済むことが多いですが、その場合には月単位ではなく案件単位で費用が決定するのが普通です。

顧問契約の相場としては、月に2〜3万円くらいになる場合が多いですが、契約時の内容によっては上下することもあります。顧問だからと言って何でもお願いできるわけではなく、必要に応じて相談などを持ち掛け、仕事を依頼するなど上手に使う必要があります。途中解約ができることもありますが、残り契約期間の顧問料が発生するかどうかは契約内容次第ですので注意しましょう。

税理士は法的な権限があるのは税務業務だけですので、税理士であるということを理由に企業の財務を監査することはできません。また税務以外の資金調達や買収交渉などの仕事については、明確に契約時点で記載が無ければ協力してもらえない可能性が高いです。

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6)起業時の税理士先生に関するQ&A

【Q1】銀行から融資を受ける際に税理士は有効ですか?

税理士がパートナーであるという理由で融資の審査が甘くなることはほとんどありません。しかし、税理士がしっかりと財務諸表を作り、また融資を受けるためのポイントや戦略の相談に乗ってくれるなら融資を受けられる可能性は高まります。

【Q2】税理士は儲かったらお願いするという考えでも大丈夫ですか?

大丈夫です。まずは利益が出る場合や、売上高が消費税課税事業者になる1000万円を超えてきたら考えてみると良いでしょう。

【Q3】税理士に節税を依頼することはできますか?

税理士は税務の処理をするのが仕事です。書類上だけでできる節税はほとんどありませんので、まずは節税の相談を税理士としてみて、助言を受けて具体的な行動を自社の従業員で行って節税を進めることになります。

【Q4】税理士がいれば起業時の費用が安くできる?

税理士がいても起業にかかる費用は安くなりません。ただし、起業支援のサポートをしている税理士の中には、電子定款の作成作業などができるところもあり、その場合は通常よりも安く起業の手続きができる可能性もあります。






まとめ

【1】税理士の業務は「税務代行」「税務書類の作成」「税務相談」が基本

【2】税理士がパートナーになると税務にかける時間を短縮できる

【3】税理士がパートナーだと、節税策を考えながら企業経営が可能になる

【4】税理士がパートナーだと、経営に関する助言を受けられることもある

【5】税理士がパートナーだと、スタッフが教育を受けられる場合もある

【6】税理士がパートナーだと、社会的信用も高まりやすい

【7】税理士を選ぶ際は、実際に複数の人に会ってみること

【8】契約内容で行える業務や解約条項も違うため、価格だけで決定しないこと

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髙村健一

1973年4月26日神奈川県生まれ。髙村税理士事務所代表・株式会社トラストコンサルティング代表取締役。オーナー系企業・個人の富裕層向け税務コンサルティング、アドバイザリー業務を得意分野とする。LEC東京リーガルマインドの講師など、全国で講演活動やセミナーを実施。研修講演等実績:大同生命・ジブラルタ生命・三井住友海上あいおい生命・アクサ生命他。執筆実績:清文社「間違わない事業承継Q&A」(共著)・観光経済新聞社「税肉を落とす」日本金融通信社「ニッキンマネー・節税のノウハウ」他

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1973年4月26日神奈川県生まれ。髙村税理士事務所代表・株式会社トラストコンサルティング代表取締役。オーナー系企業・個人の富裕層向け税務コンサルティング、アドバイザリー業務を得意分野とする。LEC東京リーガルマインドの講師など、全国で講演活動やセミナーを実施。研修講演等実績:大同生命・ジブラルタ生命・三井住友海上あいおい生命・アクサ生命他。執筆実績:清文社「間違わない事業承継Q&A」(共著)・観光経済新聞社「税肉を落とす」日本金融通信社「ニッキンマネー・節税のノウハウ」他