共済で節税は可能?3種類の共済からおすすめを解説

共済ってよく耳にしたり、CMをしていて見かけはするけど、どんなものなのか詳しくは知らないという方がほとんどだと思います。今回は共済の基本的なことから共済と保険の違い、節税効果とおすすめ共済プランをご紹介いたします。






1)共済とは?

共済とは「互いに助け合う」、「お互いにお金を出し合い何かをする」という意味を持つ言葉です。私たちの生活を脅かす危険に対して、あらかじめ組合員でお金を出し合い、組合員共同の財産を準備し、いざというときは組合共同の財産からお金を出し合い、助け合う(相互秩序)の仕組みです。

2)共済と保険を徹底比較

【1】共済と保険の違いは何?

共済と保険は2つとも「困ったときのための備え」という点では同じです。しかし、共済は民間の保険と違い営利目的ではないため、掛け金(保険料)が安い、割戻金(配当金)があるなどの違いがあります。2つの違いわかりやすいよう、表にまとめてみました。

共済 保険
加入者 組合員のみ 誰でもOK
用語の違い 掛け金 保険料
共済金 保険金
加入者 契約者
割戻金 配当金
出資金 必要 不要
保障額の上限 3000万(目安) 3億円(目安)
運営者 共済団体 保険会社

このように共済と保険には様々な面で違いがあります。

【2】保険と比べて共済のメリット・デメリットは?

(1)共済のメリット

・安い掛け金!
・掛け金は年齢に関係ない!(掛け金・保障は一津)
・割戻金がある!
・保険金の手続きが非常に簡単!

共済のメリットはなんといっても「掛け金が安い」ことです。また、年齢により掛け金が上がらないことも特徴の一つです。保険では若いころはリスクが低く、月々の保険料は安いですが、年齢が上がる毎にリスクが高くなり月々の保険金も原則高くなっていきます。

(2)共済のデメリットは?

今まで保険と比べ多くのメリットを見てきましたが、共済にもデメリットは存在します。共済のデメリットは「保障が一律」という点です。一律のため加入者に合わせた保障、手厚い保障は受けにくいのです。

特に共済の死亡保障の金額は数百万円程度のプランが多いです。上限も3000蔓延ほどで、民間の保険会社が取り扱っている生命保険の死亡保障上限である3億円に比べると1/10程度と少ないです。自分にもしものことがあったときに子供や家族が心配だと思うのなら民間の保険会社との併用も考える必要がありますね。

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3)共済組合、共済保険にはどんな種類があるの?

4大組合といわれる「県民共済」、「JA共済」、「全労災」、「COOP共済」はみなさんご存知だと思います。その他にも多くの共済組合があり、それぞれの組合で対応している保障プランが違います。

<一覧表(日本共済協会ホームページより引用)>

共済実施組合 会員団体 火災 生命 障害 自動車 年金 その他
農業協同組合 JA共済連
漁業協同組合 JF共水連
生活協同組合 全労災
コープ共済連
大学生協共済連
全国生協連(都道府県民)共済グループ
生協全共済
防衛省生協
神奈川県民共済
事業協同組合 日火連
交協連
全自共
中済連
農業共済組合 NOSAI協会

こうしてまとめてみると、かなりの数の共済組合や保障プランがあるのだなと感じますね

4)共済で保険料控除して所得税を節税しよう!

【1】所得税の計算方法を確認する

(1)収入金額-必要経費・給与所得控除等=所得金額

(2)所得金額-所得控除=課税所得

(3)課税所得×税率=所得税額

(4)所得税額-税額控除=納付税額

つまり、納税額を減らすには、所得控除して「課税所得」を減らすか、税額控除をして「納付税額」を減らす必要がわかります。

【2】課税所得を減らす「所得控除」について

先ほど述べた通り、課税所得が少なくなれば、納付する税金を少なくすることできるので所得控除をしっかり利用することは節税につながります。所得控除は全部で14種類あります。誰でも使える「基礎控除」、話題のふるさと納税の「寄附控除」などがあげられます。今回は共済に関係する「生命保険料控除」と「地震保険料控除」を具体的に説明します。

【3】共済に関わる「生命保険料控除」について

生命保険料は3つに分かれます。

(1)一般生命保険料

一般的な生命保険契約になります。民間の保険会社の生命保険や共済組合の共済契約にあたります。

(2)介護医療保険料

こちらは平成24年度の新制度から加わったものです。医療費に対して保険金が支払われる契約、疾病や身体の障害などに対して保険金が支払われる簡易保険契約が対象です。ただし、傷害保険や5年未満の契約、貯蓄系の保険契約では控除の対象になりません。

(3)個人年金保険料

ある一定の特性を満たした個人年金保険が対象となります。個人年金保険は利回りが低く、インフレに勝てないことから個人的に破おすすめしません。私としては個人年金保険ではなく個人型確定拠出年金で老後のお金を準備することをおすすめします。

共済掛金の控除は年末調整のとき、毎年10月頃に送られてくる「共済掛金証明書」を保険料控除申告書に添付して勤務先に提出することで控除を受けられます。

【4】共済に関わる「地震保険料控除」について

地震保険料控除の対象は自然災害共済の地震等損害部分に相当する掛金になります。地震保険料も10月頃に送られてくる「共済掛金証明書」を保険料控除申請書に添付して勤務先に提出することで控除が受けられます。

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5)おすすめ共済を3つを紹介

【1】死亡保障と医療保障なら都道府県民共済(全国生協連)の「生命共済」

全国39の都道府県で展開する共済保険で、1900万人以上が加入する日本の四大共済の一つです。加入するには対象の都道県に在住、あるは勤務地があることが条件です。

県民共済の強みと特徴は死亡保障と医療保障がかなり安い掛け金で受けられる点です。

毎月掛け金は1000円~4000円とリーズナブルで、毎年の決算後には余剰金は割戻金として戻ってきます。

【2】幅広い保障バリエーションが魅力的!全労済の「こくみん共済」

全労済は全国47都道府県に200か所以上の相談窓口があります。全労済はこくみん共済だけでなく、マイカー共済や火災共済も提供しています。「こくみん共済」は死亡保障と医療保障に重点を置いた共済保険です。保障内容によりいくつものコースに分かれています。死亡保障と医療保障がセットになっている「総合タイプ」「大型タイプ」、医療保障を手厚くしている「医療タイプ」、がん保障に特化している「がん専用タイプ」などを対象の必要性に合わせて選択することが可能です。

【3】手続きがスピーディで利便性の高い「コープ共済」

コープ共済は全国の生協が窓口で、移住地域のコープ組合員となることでだれでも加入できる共済組合です。「たすけあい」では掛け金は1000円~4000円です。コープ共済と上記2つの共済を同じレベルの保障内容で掛け金を比較すると、コープ共済のほうが掛け金はやや高くなることがあるので注意が必要です。

【4】年齢と目的に合わせた最低限の共済と保険が重要

若ければ民間の保険でも共済とほぼ同様の掛け金で保険を掛けることができます。そのため、20代で保険か共済どちらか迷っている方には、民間の保険のほうが同じ掛け金でも手厚い保障内容であることが多いため、保険をおすすめします。保険だけじゃ心配だからさらに保障を手厚くしたいと考えたら共済に入ることを検討されてはいかがでしょうか。

また、若いころに入った保険が年齢を経て月々の支払いが高額になっているケースもあります。そういった方はお子さんが成人されていれば、そこまで手厚い保障はなくとも心配ないため保険をやめて、掛け金の安い共済に入ることを検討してもいいかもしれませんね。

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6)共済についてのQ&Aコーナー

【Q1】個人事業主の節税に使える共済「小規模企業共済」とは?

自営業を営んでいる方は「税金が高い」と感じ、実際に頭を悩ます方が多いと思います。もし、節税方法を探していて「小規模企業共済」に加入していないのであれば。加入を検討されてはいかがでしょうか。

小規模企業共済は自営業の方の退職金制度です。自営業の方はサラリーマンと違い退職金制度がないため、自分で準備する必要があります。毎月1000円~7万円の掛け金を積立、最大84万円の所得控除を受けることができます。

また、積み立てた掛け金を中小機構が安全に運用するため掛け金プラスαでお金が戻ってきます。節税効果を得ながら将来の退職金を蓄えることのできる小規模企業共済は加入を積極的に検討するべき制度でしょう。

【Q2】兼業で副業しているサラリーマンは小規模企業共済に加入することはできるの?

副業で小規模企業共済に加入することは難しいです。主たる職業が会社員であるかどうかということで、会社で「社会保険」に加入している場合、加入できないということになります。

【Q3】サラリーマンの節税なら確定拠出年金(iDeCo)がおすすめ?

共済ではありませんが、節税を意識されているサラリーマンには確定拠出年金(iDeCo)がおすすめです。確定拠出年金の掛け金は全額所得控除の対象となり所得税・住民税を安く抑えることができます。そのため掛け金次第ですが、生命保険控除よりも大きな節税効果を期待できます。もしも、現在、老後の貯金を定期預金や普通預金で運用している方はぜひ、確定拠出年金制度を検討してください。






この記事のチェックポイント

【1】共済は非営利の「助け合い」を目的とした団体です

【2】共済と民間の保険の違いは掛け金と保障の手厚さ

【3】共済の組合と保障プラン一覧

【4】共済保障は年末調整でしっかり申請して節税しましょう

【5】おすすめ共済プランベスト3!目的にあった共済プランを選びましょう

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髙村健一

1973年4月26日神奈川県生まれ。髙村税理士事務所代表・株式会社トラストコンサルティング代表取締役。オーナー系企業・個人の富裕層向け税務コンサルティング、アドバイザリー業務を得意分野とする。LEC東京リーガルマインドの講師など、全国で講演活動やセミナーを実施。研修講演等実績:大同生命・ジブラルタ生命・三井住友海上あいおい生命・アクサ生命他。執筆実績:清文社「間違わない事業承継Q&A」(共著)・観光経済新聞社「税肉を落とす」日本金融通信社「ニッキンマネー・節税のノウハウ」他

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1973年4月26日神奈川県生まれ。髙村税理士事務所代表・株式会社トラストコンサルティング代表取締役。オーナー系企業・個人の富裕層向け税務コンサルティング、アドバイザリー業務を得意分野とする。LEC東京リーガルマインドの講師など、全国で講演活動やセミナーを実施。研修講演等実績:大同生命・ジブラルタ生命・三井住友海上あいおい生命・アクサ生命他。執筆実績:清文社「間違わない事業承継Q&A」(共著)・観光経済新聞社「税肉を落とす」日本金融通信社「ニッキンマネー・節税のノウハウ」他