共済を比較検討しよう!4種類の共済と特徴まとめ

共済には、こくみん共済、県民共済、JA共済、コープ共済などのたくさんの共済保険の種類がありますが、違いがわからないという人は多いと思います。そこで、活用していくためにも保険と共済との違いを含め、それぞれの特徴を分かりやすく比較して説明します。






1)共済とは

【1】共済とはどんな制度?

共済というのはお互いに助け合うという意味があり、医療保障や死亡保障などを組合員同士の掛け金で助け合うことを目的とする保障制度のことで、相互扶助の役割を果たすために協同組合などの非営利団体が運営しています。

共済に加入するためには出資をして組合員になる必要がありますが、100円程度から出資金を受け付けている共済もあり、手ごろに加入することができます。

【2】共済のメリットとは?

掛金が比較的安いことが特徴としてあります。共済は組合員の助け合いのための保障制度という性質を持っているため、共済掛け金(保険料)が割安に設定されていることが多いです。ただし、共済に加入するためには組合員になる必要があり、人によってはデメリットとなることもあります。

【3】年齢と性別で掛金が異なる

共済は、共済掛け金が年齢と性別でほぼ決まっていることが多いです。例えば、こくみん共済では共済掛け金は満15~満60歳の男性か女性かによって決められており、その他の共済でも年齢や性別で掛け金が決められているケースが見られます。

しかし、共済は組合員がお互いに助け合いながら運営することを目的としているので、幅広い年齢層の掛け金を同一にして掛け金の負担を軽減している場合が多くあります。一方、保険の場合は、10代や20代は病気のリスクは少ないですが、50代や60代では病気のリスクが高まるため、保険の掛け金が高くなります。

【4】決算内容次第で割戻金が得られる

共済は助け合いを目的としており営利を追求していないため、生命保険でいう保険料にあたる共済掛け金が決算によって余った場合、組合員に還元される仕組みがあります。例えば都民共済(東京都)では、3月31日現在の加入者を対象として、8月に掛け金振替口座に割戻金として振り込まれています。

支払った掛け金が一定額還元されるため、保険料の負担をできるだけ抑えたい人にとってはメリットと言えます。しかし、決算の結果によっては割戻金が発生しない可能性もあるので注意が必要です。

スーツの女性

2)共済の種類と特徴

【1】こくみん共済

こくみん共済は正式には、全労済または全国労働者共済生活協同組合連合会と言われ、厚生労働省の認可の元、消費者生活協同組合法で共済事業をしています。

組合員になるには、1口100円の出資金を1,000円以上出資する必要があります。子供向けの保障からケガに対する保障まで様々なタイプに分かれており、タイプによって共済掛け金や加入できる年齢に違いがあります。

所属の労働組合や都道府県の本部窓口で申し込みができて、生命共済、医療共済などの他に、年金、マイカー、慶弔、火災、交通、災害などを扱っています。月掛金は幅広い価格帯でニーズに合わせて選択ができますが、商品によっては年齢によって金額が変わるので注意が必要です。

また、労働者福祉運動との結びつきにあります。労働者福祉の活動は、労働者福祉中央協議会(中央労福協)を中心に、事業団体として労働金庫・購買生協・住宅生協・共済生協等があります。全労済の活動は、これまで多くの労働組合員の自主的な活動によって組織化され、成り立ってきました。そして今では、労働組合のみならず地域の勤労者・生活者全体に活動の裾野が広がっています。

【2】都民共済および県民共済

全国生活協同組合会は全国生協連とも言われ、全国39都道府県で加入できる共済保険を扱う団体です。それぞれの都道府県で、「都民共済」「県民共済」「道民共済」などがあります。都民共済および県民共済は、全国生活協同組合連合会(全国生協連)が消費生活協同組合法に基づき、厚生労働省の認可を受けたうえで運営しています。加入を希望する場合は居住地あるいは勤務地で運営している団体で契約する必要があります。死亡保障や医療保障などのパッケージ商品を主に取り扱っています。

これらは、厚生労働省の元で消費者生活協同組合法に基づいており、毎年100万件以上の加入者があり、2,000万人近くの加入者実績があります。

加入条件は、共済を扱っている都道府県に在住または勤務地であることとなっていますが、都道府県によって財務状況が違い、保障内容が異なるので、住んでいる場所と働いている場所が違う人は保障内容が良いほうを選ぶ必要があります。

また、転居した場合は共済を継続できないことがあり、8県(沖縄県、愛媛県、高知県、佐賀県、徳島県、鳥取県、福井県、山梨県)では共済事業は行っていません。

【3】JA共済

JA共済は、全国共済農業協同組合連合会(愛称:JA共済連)が運営している共済事業です。主な組合員は農業従事者で、終身共済や医療共済などさまざまな共済の種類で組合員のニーズに応えています。また、「ひと」に関する共済だけではなく、「家」「くるま」に関する共済事業も展開しています。

【4】コープ共済

コープ共済は、生活協同組合(生協)が運営しています。生協会員を組合員としており、地域の生協の店舗で申込可能です。家族それぞれの保障をするためのプランを展開しており、死亡保障や医療、こども共済などを取り扱っています。他の2つの団体と同じく、認可が厚生労働省で、消費者生活協同組合が根拠法となっています。

医療保障、死亡保障、地震、火事、洪水などの保障があり、掛金も年齢やそれぞれの年齢や保障内容によって変わります。社会保障や生命保険などの講演会や学習会ではライフプランニング活動も行っており、コープ共済でセミナーを修了した指導員から教えてもらえます。

スーツの女性

3)共済保険のメリット・デメリット

ここからは共済保険と生命保険と比較しながら、共済保険のメリット・デメリットを紹介します。

【1】共済保険のメリット

(1)共済保険の一番のメリットはやはり掛金が安いことです。共済制度は相互扶助の精神で成り立つ非営利の制度なので、生命保険よりも保険料が安くなっています。

(2)共済保険は一定の年齢や性別ごとに年齢軍団方式で掛金が決まっているので、若い人よりも年齢が高い人が割安になっています。

(3)共済保険は保険金の支払いがなかったら加入者に配当を出すという特徴があり、運営費も公開されています。

(4)共済金の請求手続きが簡単になっています。共済は、請求金の手続きを簡単に済ませることができます。請求の流れは以下のようになっています。

①共済運営者へ連絡
②共済金請求書類等の発送
③共済金請求書類等の記入・返送
④請求内容の確認・支払
⑤共済金の内容・金額を確認

電話やインターネットなどでも手続きを申し込むことができ、手続きでわからないところは電話ですぐに確認することもできるので安心です。

【2】共済保険のデメリット

(1)60歳以降の高齢になってからの契約の継続は、共済では保障額が少なくなるので注意が必要です。そのため、一番保険が必要な60歳以降に保障をつけたい場合は、他の保険を検討する必要が出てきます。

(2)共済保険は基本的に決められた条件を満たし、その共済組合の地域や職業の人であれば加入できる制度ですが、加入するためには出資をして組合員になる必要があります。

(3)生命保険には生命保険契約者保護機構という名のセーフティーネットがありますが、共済保険には同じような制度はありませんので、破綻した場合の最低限度の補償がありません。

(4)共済保険は保障内容が固定されているので保障額の設定が自分できません。一般の医療保険よりも自分のライフプランに合わせて見直しにくいと言えます。また、保障内容が薄めなので、長期入院や保障内容が厚い保険を希望している人は民間の生命保険も検討する必要があります。

例えば、貯蓄が十分ある人は長期の入院保障を望んでいるので、そういう人にはオススメできません。さらに、医療保険だけではなく死亡保障でも同じことが言えるのですが。その傾向が強くなります。

4)共済保険の活用のおススメ

保険と共済は、どちらも私たちの暮らしの保障をしてくれます。しかし、運営する団体や会社によって商品の種類や保険料(掛け金)などに違いがあるため、自分に合っている商品を選ぶ必要があります。おススメとしては、共済保険は保障によっては万が一に対応できない可能性あるので、一般の生命保険を補う使い方が効果的です。

共済保険は非営利団体の助け合いによって存在しているので生命保険と比較して安いメリットはありますが、その分高齢になってからの保障内容は薄くなります。そのため、保険料を下げられても保障内容が十分でなかったら、せっかく保険に入っていても、将来の万が一の時に困ることになります。

そこで、最近では生命保険でも保険料が安い商品があり、保険内容を見直して保険料金を下げたとしても充実した保障内容の保険に入ることができる場合があるので、共済保険は、生命保険で足りない保障を補うことを前提にすることをおススメします。

しかし、保険料が割高になる可能性があるので、加入する前に保険料や保障内容をしっかり比較して検討してください。






まとめ

・共済とは、医療保障や死亡保障などを組合員同士の掛け金で助け合うことを目的とする保障制度のことである。

・共済のメリットとは、掛金が比較的安いことがあるが、大きなデメリットとして肝心な60歳以降の保障額が少なくなるので注意が必要である。

・共済には大きく分けて、こくみん共済(全労災)、都民共済・県民共済、JA共済、コープ共済などがある。

・掛け金のメリットを生かしつつ、老後の保障のために、共済は、生命保険で足りない保障を補う活用をおススメする。

 

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髙村健一

1973年4月26日神奈川県生まれ。髙村税理士事務所代表・株式会社トラストコンサルティング代表取締役。オーナー系企業・個人の富裕層向け税務コンサルティング、アドバイザリー業務を得意分野とする。LEC東京リーガルマインドの講師など、全国で講演活動やセミナーを実施。研修講演等実績:大同生命・ジブラルタ生命・三井住友海上あいおい生命・アクサ生命他。執筆実績:清文社「間違わない事業承継Q&A」(共著)・観光経済新聞社「税肉を落とす」日本金融通信社「ニッキンマネー・節税のノウハウ」他

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1973年4月26日神奈川県生まれ。髙村税理士事務所代表・株式会社トラストコンサルティング代表取締役。オーナー系企業・個人の富裕層向け税務コンサルティング、アドバイザリー業務を得意分野とする。LEC東京リーガルマインドの講師など、全国で講演活動やセミナーを実施。研修講演等実績:大同生命・ジブラルタ生命・三井住友海上あいおい生命・アクサ生命他。執筆実績:清文社「間違わない事業承継Q&A」(共著)・観光経済新聞社「税肉を落とす」日本金融通信社「ニッキンマネー・節税のノウハウ」他