ふるさと納税で節税は可能?納税で知っておくべき7つのコツ

ふるさと納税してますか。ふるさと納税は返礼品に注目が集まります。更に節税にもなるのでしょうか。早速やってみようと思ったあなた、ちょっと待って。ふるさと納税の制限事項を知っておきましょう。そして、ふるさと納税の仕組みを理解し始めましょう。






1)ふるさと納税って何?

ふるさと納税とは、ふるさとや応援したい自治体に対して、寄附を行うことがきる制度です。ふるさと納税を行うことで、所得税や住民税の還付や控除を受けることができます。また、ふるさと納税を行うと返礼品がもらえる自治体も多くあり、近年注目されています。

2)ふるさと納税のメリット7選

【1】メリット1:お礼の品がもらえる

ふるさと納税が人気となっている理由は、なんと言っても寄附の返礼品としてお礼の品がもらえることです。一時はお礼の品が高額になって競争が激しくなったことから、総務省が返礼品は寄附の3割までにするように基準を示したほどです。

それでも返礼品をもらえると言うことは、お得な制度だということに変わり有りません。

【2】メリット2:税金が控除(還付)される

ふるさと納税を行うことで、税金が控除(還付)されます。対照は、所得税と住民税です。所得税の控除は、(ふるさと納税額−2,000円)×「所得税の税率」で計算されます。住民税の控除は「基本分」と「特例分」があります。

基本分は、(ふるさと納税額−2,000円)×10%で計算されます。特例分は、(ふるさと納税額−2,000円)×(100%−10%(基本分)−所得税の税率)で計算されます。

ただし、この特例分で計算した金額が住民税所得割額の2割を超える場合は、(住民税所得割額)×20%での計算となります。

【3】メリット3:応援したい自治体に寄附ができる

ふるさと納税はの寄附先は、自分で選んで決めることが出来ます。そのため、自分が応援したい自治体がある場合には、その自治体を選んで、自分が決めた金額を寄附することができます。

【4】メリット4:寄附金の使い道を指定できる

ふるさと納税を行う際に、自治体ごとに寄附金の使い道を指定できるようになっています。総務省のふるさと納税ポータルサイトでは、「ふるさと納税活用事例集」として寄附されたお金がどのような用途に活用されるかまとめられていますので、ふるさと納税を行う際の参考にしましょう。

【5】メリット5:複数の自治体に寄付できる

ふるさと納税は、1つの自治体だけにしか、できないものではありません。自分で選んだ複数の自治体に寄附することができる制度です。

【6】メリット6:クレジット決済ができる場合がある

ふるさと納税は、「ふるさとチョイス」などの、ふるさと納税ポータルサイトを利用することで、クレジットカード決済で寄附を行うことができます。

【7】メリット7:高校の授業料が安くなる場合がある

公立高校なら授業料の全額が補助の対象となり、私立高校の場合は全額ではなくても公立高校以上の補助を受けることもできる、「高等学校等就学支援金」という制度があります。

しかし、この制度には所得制限があり、この所得制限に該当してしまうと支援金の制度を利用することができません。しかし、ふるさと納税を前年までに行うことで、翌年の所得制限の基準となる市町村民税所得割を低くすることができます。

結果として、「高等学校等就学支援金」の制度をりようできる可能性が出ると言うことです。

確定申告書A

3)ふるさと納税を行う上で知っておきたい4つのこと

【1】お金を使う

ふるさと納税とは、自分のお金を使って寄附することだとは先ほど説明しました。通常、自分が住んでいる自治体に住民税などを納税しても、その使途を直接指定することは出来ません。

しかし、ふるさと納税であれば寄附する際に、寄附先の自治体と共に寄附の使途も含めて選ぶことが可能です。お金を使う意味を自分で選択できるということになります。

【2】控除金額に上限がある

ふるさと納税行うことで、その年の所得税の一部が還付され、翌年度の個人住民税の一部が控除されます。自己負担の2,000円を差し引いた金額が控除対象ですが、年収や家族構成によって控除金額の上限が異なります。

控除金額の上限の計算は複雑であるため、ふるさとチョイスなどのサイトに用意されている控除限度額計算シミュレーションを利用して目安額を把握しておきましょう。

【3】所得が低いと控除されない

ふるさと納税は、その年の所得税の一部が還付され、翌年度の個人住民税の一部が控除される制度です。そのため、もともと納めている税金が少ない人は、恩恵も少ないものとなってしまいます。

例えば、所得税や住民税などの税金がかかっていない、非課税の人の場合は控除する税金がないため、ふるさと納税の恩恵を受けることができません。

【4】時間・手間がかかる

ふるさと納税を行い、控除を受けるには確定申告をする必要があります。そのため一定の時間と手間が掛かります。ただし、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を利用する場合は確定申告が不要になります。

3)ふるさと納税の仕組み

【1】ふるさと納税の仕組み

ふるさと納税は「寄付金控除」という仕組みです。寄附した金額から2,000円を差し引いた全額が税金から控除されます。控除される税金の額は、年収や家族構成によって変わります。

税金の控除を受けるには、原則として確定申告を行う必要があります。しかし平成27年4月1日からは、確定申告が不要となる「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が始まりました。

【2】「確定申告」と「ワンストップ特例制度」の違い

ふるさと納税を行って、所得税の還付を受けたり、住民税の減額を受けるためには、ふるさと納税後に確定申告を行うか、ワンストップ特例申請書を提出する必要があります。

確定申告とワンストップ特例制度のどちらを利用した場合も、控除される金額は変わりません。ワンストップ特例制度を利用するには、一定の条件を満たす必要があります。

また確定申告を行った場合と、特例制度を利用した場合とでは、寄附したお金の戻り方に違いがあります。ワンストップ特例制度を利用できる条件とは、サラリーマンなど給与所得者で確定申告をしない人であること、2015年4月以降に行ったふるさと納税であること、ふるさと納税の寄附先が5自治体以内であることです。

寄附したお金の戻り方お違いですが、次の通りです。確定申告を行った場合には、所得税からの還付と翌年の住民税から控除が行われます。ワンストップ特例制度を利用した場合には、所得税からの還付は行われません。翌年の住民税から控除のみが行われます。

4)ふるさと納税は節税対策になるの?

【1】ふるさと納税は節税になるの?

ふるさと納税を行うと節税になるのでしょうか?結論を言うと、ふるさと納税は、節税にはなりません。税金の控除は行われますが、それは元々支払う税金を別の自治体に寄附しているに過ぎないからです。

【2】ふるさと納税で得するケース

ふるさと納税で得するケースは、納めている税金が多く、欲しい返礼品がもらえる自治体に寄附ができる人です。支払うはずの税金を他の自治体への寄附に変えて、なおかつ返礼品がもらえるので、返礼品の対価分ほど得をすることになります。

【3】ふるさと納税で損するケース

ふるさと納税で損するケースは、もともと納めている税額が低い人です。ふるさと納税は「支払うはずの税金を安くする」という制度であるため、納めている税金が少ないと、その恩恵を受けることが難しいのです。ふるさと納税自体は出来ても、控除する税金が少ないため、単純に寄附しただけになるケースもあり得ます。

5)ふるさと納税をどこにするか選択するポイント3つ

【1】ポイント1:自分の故郷に寄付する

自分の生まれ育った故郷に寄附したいと思うのは自然なことです。ふるさと納税を行うことで、自分を成長させてくれた地域への恩返しにもなります。それに、次の世代を支えるための恩送りをすることにもなります。

【2】ポイント2:比較サイトを利用する

ふるさとチョイスをはじめとした、様々なふるさと納税の比較サイトがあります。そこでは、返礼品を見比べながら自分の寄附を決めることが出来ます。また、会員登録をすることで、寄付額の累計などの管理も一元的にできる様になるため、個別にふるさと納税を行うよりも便利です。

【3】ポイント3:クレジットカードを利用して寄付する

ふるさと納税を行って返礼品をもらうと、それだけでもお得ですが、クレジットカードを利用して寄附することで、更にお得になります。ふるさと納税をクレジットカードで行うと、ポイントが付きます。つまり返礼品とポイントのダブルでお得になるということです。

ふるさと 家

6)ふるさと納税に関するQ&A

【1】ふるさと納税が「節税対策」と呼ばれる理由は?

先ほど、ふるさと納税は節税にならないと説明しました。それにもかかわらず、ふるさと納税が「節税対策」と呼ばれる理由は何故でしょうか。

それは、寄附の見返りとして返礼品がもらえることや、クレジットカードで支払うことでポイントが付くため、直接的に税金が安くなるというよりは、同じ金額の税金を納めるよりは、お得な恩恵を受けることができる、という意味で「節税対策」と呼ばれます。

【2】ノーリスクの節税はふるさと納税だけですか?

ふるさと納税と同程度にノーリスクという意味ではありませんが、個人型確定拠出年金idecoに加入して掛金を支払うことで節税になります。idecoは掛金を控除扱いにできるため、それだけで高い節税効果を得ることができます。更に運用対象を元本保証型にしておけば、原則お金が減る心配はありません。

【3】ふるさと納税の旨みはいつまで続きますか?

以前は、ふるさと納税を自分の自治体に呼び込むために、寄附金額に不相応な高額返礼品を出す自治体が相次いでおり、返礼品競争が過熱していました。しかし、総務省が高額返礼品の自粛を通達したことから、そのような高額返礼品は少なくなりました。

今後も、本来の「自治体を応援したい」という、ふるさと納税の主旨に照らし合わせて、不適切な返礼品を出しているケースは、少なくなっていくと推測されます。もし、欲しい返礼品があるのであれば、早めにふるさと納税を始めるべきです。

【4】ふるさと納税を先に行った場合のidecoを後に行う場合の注意点は?

ふるさと納税では、税金の控除金額に上限があります。年収などの要素をもとに税金の控除金額の上限を計算すると思いますが、idecoを後に行うと、その控除金額の上限が減ってしまう可能性があります。

それは、idecoの掛金を控除扱いに出来るため、支払税額が減少し、結果としてそもそも控除のもとになる、支払った税額が少なくなってしまうからです。ふるさと納税を先に行った場合のidecoを後に行う場合は、控除金額の上限を再計算するようにしましょう。

【5】専業投資家はふるさと納税で節税できますか?

専業投資家でも、ふるさと納税で節税することはできます。ただし、所得税・住民税を納めていることが前提です。注意点としては、比較サイトなどに掲載されている控除限度額計算シミュレーションは、主に給与所得者を対象にしているため、投資によって収入を得ている人の場合は、正しい結果が試算されない可能性があります。そのため、自分自身で控除金額の上限を推測しておきましょう。

【6】節税のためふるさと納税のベスト金額はどれくらいですか?

節税のためふるさと納税のベスト金額はどれくらいでしょうか。控除限度額計算シミュレーションを使えば、控除金額の上限を推測できます。

しかし、実際の上限額は個別事情によってぶれる可能性が高いため、控除限度額計算シミュレーションで算出された金額よりも少な目に寄附するようにしましょう。目安としては、シミュレーションで出た金額よりも1割程度少ない金額で寄附しましょう。

【7】ふるさと納税を家族のクレジットカードで寄付した場合は控除対象になりますか?

原則は、控除を受ける人と同じ名義のクレジットカードで支払う必要があります。つまり、家族のクレジットカードで寄附した場合は、控除対象にならない可能性があります。

その理由は、寄附控除を受ける人と決済して支払った人は同一である必要があり、そうでなければ「寄附金受領証明書」は有効とならないためです。

しかし、例外ケースとして家計を一にしている場合は、「代わりにご家族が立て替えて支払った」との記録を残すことで、控除は有効とされた判例もあります。いずれにしても、可能であれば同一名義で支払を行った方が安心です。

【8】ふるさと納税と株主優待ではどちらが得でしょうか?

ふるさと納税は、寄附によって控除できる金額が年収や家族構成によって決まります。基本的にはその上限金額の中で寄附を行い、返礼品を受け取るということになります。一方、株主優待は、企業の株主になることで、その企業が実施する優待を受けるというものです。

ふるさと納税ですと、返礼品を受けるための一定の基準金額が決まっていることが一般的です。株主優待の場合も、優待を受けるための株数といった条件が定められています。

投資額に対しての還元率や利回りは、ふるさと納税の場合38%(2015年平均)です。株主優待の場合、3%から6%です。これだけ見ると、ふるさと納税の方がお得に見えます。しかし、株式投資では、株主優待だけではなく、株式投資での利益も見込めるため総合的に判断する必要があります。

そもそも、自治体を応援したいのか、企業を応援したいのかという観点も持って選びましょう。






まとめ

【1】ふるさと納税にはお礼の品、税金控除(還付)といった様々なメリットがある。

【2】ふるさと納税による税金の控除金額には上限があり、自分が支払う以上は控除できない。

【3】ワンストップ特例制度を利用すると、確定申告は不要になる。

【4】ふるさと納税の選択では、比較サイトやクレジットカードを利用してお得に活用しよう。

【5】ふるさと納税の後にidecoを行う場合は、控除上限金額の変化に注意。

 

<参考>

・ふるさとチョイス|https://www.furusato-tax.jp/?header

・総務省ふるさと納税ポータルサイト|http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/080430_2_kojin.html

・シェアノート|https://share-note.info

・OKWAVE|https://okwave.jp

・DAILY ANDS|https://daily-ands.jp

The following two tabs change content below.

髙村健一

1973年4月26日神奈川県生まれ。髙村税理士事務所代表・株式会社トラストコンサルティング代表取締役。オーナー系企業・個人の富裕層向け税務コンサルティング、アドバイザリー業務を得意分野とする。LEC東京リーガルマインドの講師など、全国で講演活動やセミナーを実施。研修講演等実績:大同生命・ジブラルタ生命・三井住友海上あいおい生命・アクサ生命他。執筆実績:清文社「間違わない事業承継Q&A」(共著)・観光経済新聞社「税肉を落とす」日本金融通信社「ニッキンマネー・節税のノウハウ」他

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

1973年4月26日神奈川県生まれ。髙村税理士事務所代表・株式会社トラストコンサルティング代表取締役。オーナー系企業・個人の富裕層向け税務コンサルティング、アドバイザリー業務を得意分野とする。LEC東京リーガルマインドの講師など、全国で講演活動やセミナーを実施。研修講演等実績:大同生命・ジブラルタ生命・三井住友海上あいおい生命・アクサ生命他。執筆実績:清文社「間違わない事業承継Q&A」(共著)・観光経済新聞社「税肉を落とす」日本金融通信社「ニッキンマネー・節税のノウハウ」他